シティ・オブ・ゴッド(2003年)

華やかなサンバカーニバルで知られるブラジルのリオデジャネイロのもうひとつの現実を描く。スラム街で育った主人公によって身の周りに起こった様々な出来事が魅力的なキャラクターに沿う形でエピソードごとに語られてゆく。灼けるような陽射しとラテンの音楽の中、少年たちが次々に銃を手にとりギャング化していく様が日常として描かれていて凄まじい。ブラジルの大統領が国民に対して「是非観るように」と演説したという逸話もあるとか。見る前はかなりドキュメンタリー寄りの作品なのかなと思っていたけれど、見てみるとちゃんと巧みなエンターテインメントとなっていて楽しんで見れた。「タランティーノ以後」という感じ。今年見た映画で確実にベスト5入り。