クラム(1994年)
を見た。『ゴースト・ワールド』のテリー・ツワイゴフ監督による、『フリッツ・ザ・キャット』やジャニス・ジョプリンのレコードジャケットなどで知られるカートゥニスト、ロバート・クラムの足跡を追ったドキュメンタリー。単純に、下書きせずにミリペンでゴリゴリ絵を描いていくのは見ているだけで楽しい。しかし、家族を切り口に、クラムの肖像(そしてクラムが生きてきたアメリカという国)を浮き彫りにしていくこのドキュメンタリーは、みごとに彼の作風の端緒や根っこを解き明かしていて、見終わってみると初めと終わりで彼の空笑いの意味が自分の中で変わっていたのであった。うむ。いやおもしろかった。
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