週刊ユネスコ世界遺産-ヴァティカン市国

yamnak2004-08-01

せっかく読んだことだし8月7日(土)のETV特集バチカンと現代世界」*1に向けて基本情報をメモ。

  • 国土面積は0.44平方kmで、日比谷公園の約3倍という世界最小の国バチカン
  • この小さな国には、固有の貨幣もあれば、切手もある。銀行や郵便局はもちろん、消防署、病院、商店から貨物駅、印刷局ヘリポートまで完備されている。
  • 国民に納税の義務はなく、国の経済は、観光収入や世界の一等地に所有する不動産からの膨大な家賃収入などで支えられている。
  • 教皇を元首とし、枢機卿たちが国政を担う主権国家で、世界各地40万人を超える司祭を中核とした情報網はCIAをも上回るといわれる。それゆえ国際政治に及ぼす影響力も大きい。

教皇ヨハネ・パウロ2世について………

"空飛ぶ教皇"。親愛の情を込めて人々はヨハネ・パウロ2世をそう呼ぶ。これまで訪れた国は110ヵ国以上。そんな彼が教皇として実現しようと努力しているのは、バチカンの贖罪と「世界諸宗教の一致と和解」である。
1980年にはワシントンで、プロテスタントロシア正教イスラム教、ユダヤ教の各代表と合同礼拝を実現、98年には、バチカン第二次世界大戦中に大量虐殺を看過していたことに悔悟の念を表明し、ユダヤ人迫害にはカトリック教徒の一部にも責任の一端があったと初めて認めたのである。99年10月バチカンで開かれた平和集会には教皇の招きで、チベット仏教ダライ・ラマ14世をはじめ、ユダヤ教イスラム教や仏教など、20を超える宗教の代表者が集結した。
そして新しい世紀を前の2000年3月、教皇はさらに大胆な試みに出た。中東巡礼の旅の途中イスラエルを公式訪問し、ユダヤ教イスラム教との関係改善を求める声明を発表したのである。同じ3月には、韓国大統領の金大中と特別会見を果たし、そこで彼はカトリック信者である金大統領に、北朝鮮への支援と訪問を要請した。希望は叶い、同年6月には、歴史的な南北両首脳会談が行われた。

敢えて政治的な問題を抱えた国を訪れ、思うままに信念を口にすることもある教皇がいつも安全であるとは限らない。日頃おもしろがって集めているものの中にあった右上の画像も、この本にある「ヨハネ・パウロ2世が東西冷戦に風穴を開けた」という記事を読むと、なるほどそういう事実があったのかと納得しました。このシリーズおもしろいのでゼヒ。



ヨハネ・パウロ2世ちょっといい話…貧困で社会から疎外された若者を援助するとある団体がヨハネ・パウロ2世に謁見した際、その代表者が予定になかったブレイクダンスを突如披露したにも関わらず、そのことに憤りや狼狽を示すことなく、その芸術的な才能を伸ばすよう祝福したという話。動画(注:CMの後に始まります)。